動的なルーティング

複雑なアプリケーションでは、予め定義されたパスを用いてルートを定義するだけでは不十分な場合があります。Next.js では [param] のようにしてページ名に角括弧(ブラケット)を使うことで動的なルーティング(別名 slug や pretty url など)を作成できます。

pages/post/[pid].js というページが以下の内容であるとします:

import { useRouter } from 'next/router';

const Post = () => {
  const router = useRouter();
  const { pid } = router.query;

  return <p>Post: {pid}</p>;
};

export default Post;

このとき、/post/1/post/abc などのルートは pages/post/[pid].js にマッチします。そして、マッチしたパスのパラメータはクエリパラメータとしてページに送られ、他のクエリパラメータと統合されます。

例えば、/post/abc というルートは以下の query オブジェクトを持ちます:

{ "pid": "abc" }

同様に、/post/abc?foo=bar というルートは以下の query オブジェクトを持ちます:

{ "foo": "bar", "pid": "abc" }

しかし、ルートパラメータは同じ名前のクエリパラメータを上書きします。例えば /post/abc?pid=123 というルートは以下の query オブジェクトを持ちます:

{ "pid": "abc" }

複数の動的なルートセグメントがあるときも同様に機能します。例えば pages/post/[pid]/[comment].js/post/abc/a-comment のルートにマッチし query オブジェクトは以下のようになります:

{ "pid": "abc", "comment": "a-comment" }

動的ルーティングへのクライアント側のナビゲーションは next/link で処理します。上記で使用したルートへのリンクを持たせたい場合、以下のようになります:

import Link from 'next/link'

function Home() {
  return (
    <ul>
      <li>
        <Link href="/post/abc">
          <a>Go to pages/post/[pid].js</a>
        </Link>
      </li>
      <li>
        <Link href="/post/abc?foo=bar">
          <a>Also goes to pages/post/[pid].js</a>
        </Link>
      </li>
      <li>
        <Link href="/post/abc/a-comment">
          <a>Go to pages/post/[pid]/[comment].js</a>
        </Link>
      </li>
    </ul>
  )
}

export default Home

Read our docs for Linking between pages to learn more.

すべてのルートを受け取る

動的ルーティングは角括弧(ブラケット)のなかに 3 つのドット ... を使うことで、すべてのパスを受け取ることができるようになります。例えば以下のようになります:

  • pages/post/[...slug].js/post/a にマッチしますが /post/a/b/post/a/b/c などにも同様にマッチします。

備考: [...param]のように slug 以外の名前も使うことができます。

マッチしたパラメータはクエリパラメータ(例では slug)としてページに常に配列として送られ /post/a は以下の query オブジェクトを持ちます:

{ "slug": ["a"] }

また /post/a/b など、その他にマッチするパスがある場合は、以下のように新しいパラメータが配列に追加されます。

{ "slug": ["a", "b"] }

オプショナルにすべてのルートを受け取る

すべてのルートをキャッチすることは、[[...slug]] のようにパラメータを二重括弧内に含めることでオプショナルにできます。

例えば、pages/post/[[...slug]].js/post, /post/a, /post/a/b, などにマッチします。

その時 query は以下のようになります:

{ } // GET `/post` (空オブジェクト)
{ "slug": ["a"] } // `GET /post/a` (単一要素の配列)
{ "slug": ["a", "b"] } // `GET /post/a/b` (複数要素の配列)

注意事項

  • 予め定義されたルートは動的ルーティングよりも優先され、動的ルーティングはすべてのルートを受け取りよりも優先されます。以下の例をみてください:

    • pages/post/create.js/post/create にマッチします。
    • pages/post/[pid].js/post/1/post/abc にマッチしますが、/post/create にはマッチしません。
    • pages/post/[...slug].js/post/1/2/post/a/b/c にマッチしますが、/post/create, /post/abc などにはマッチしません。
  • Automatic Static Optimizationによって静的に最適化されたページはルートパラメータが指定されていない状態でハイドレートされます。つまり、query{} のように空オブジェクトになります。

    ハイドレート後に Next.js はアプリケーションの更新をトリガーにして、 query オブジェクトにルートパラメータを提供します。

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