カスタム Document

カスタム Document は通常、アプリケーションの ページ がレンダリングされる <html> タグと <body> タグを拡張するために使用されます。このファイルはサーバーでのみレンダリングされます。そのため onClick と言ったイベントハンドラーは document で利用できません。

デフォルトの Document をオーバーライドするには ./pages/_document.js ファイルを作成し、次のように Document クラスを拡張します:

import Document, { Html, Head, Main, NextScript } from 'next/document';

class MyDocument extends Document {
  static async getInitialProps(ctx) {
    const initialProps = await Document.getInitialProps(ctx);
    return { ...initialProps };
  }

  render() {
    return (
      <Html>
        <Head />
        <body>
          <Main />
          <NextScript />
        </body>
      </Html>
    );
  }
}

export default MyDocument;

上記のコードは Next.js により追加されるデフォルトの Document です。カスタム属性は props として許可されています。例えば lang="en"<html> タグへと追加したいときには以下のようにします:

<Html lang="en">

もしくは classNamebody タグへと追加したいときには以下のようにします:

<body className="bg-white">

ページを適切にレンダリングするには <Html>, <Head />, <Main /><NextScript /> が必要です。

注意事項

  • _document で使用されている <Head /> コンポーネントは、next/head とは異なります。ここで使われている <Head /> コンポーネントは、すべてのページに共通する <head> のコードにのみ使われるべきものです。それ以外の場合、例えば <title> タグなどには、ページやコンポーネントで next/head を使用することをお勧めします。
  • <Main /> の外にある React コンポーネントはブラウザによって初期化されません。ここにアプリケーションロジックやカスタムの CSS (styled-jsx など) を追加 しないで ください。すべてのページで共有コンポーネント(メニューやツールバーなど)が必要な場合は、代わりに Layout コンポーネントをご覧ください
  • Document コンポーネントは現在 getStaticPropsgetServerSideProps といった Next.js のデータ取得メソッド をサポートしていません。

renderPage のカスタマイズ

renderPage をカスタマイズする必要があるのは、css-in-js ライブラリなどで、サーバーサイドレンダリングを適切に処理するために、アプリケーションをラップする時だけです。

React 18 対応のために、できる限り getInitialPropsrenderPage のカスタマイズは避けることをお勧めします。

ctx オブジェクトは getInitialProps で受け取るものと同等ですが、renderPage を追加で受け取ります。

import Document from 'next/document';

class MyDocument extends Document {
  static async getInitialProps(ctx) {
    const originalRenderPage = ctx.renderPage;

    // React のレンダリングロジックを同期的に動かす
    ctx.renderPage = () =>
      originalRenderPage({
        // react ツリー全体をラップするのに役立ちます
        enhanceApp: App => App,
        // ページ単位をラップするのに役立ちます
        enhanceComponent: Component => Component
      });

    // 親の `getInitialProps` が実行されると、カスタム `renderPage` が含まれます
    const initialProps = await Document.getInitialProps(ctx);

    return initialProps;
  }
}

export default MyDocument;

注意: _document の中の getInitialProps はクライエントサイドでのページ遷移時には発火されません。

TypeScript

組み込みの DocumentContext 型を使用して、ファイル名を ./pages/_document.tsx のように変更できます:

import Document, { DocumentContext } from 'next/document'

class MyDocument extends Document {
  static async getInitialProps(ctx: DocumentContext) {
    const initialProps = await Document.getInitialProps(ctx)

    return initialProps
  }
}

export default MyDocument